智頭町惣地にある「豊乗寺(ぶじょうじ)」の紅葉が見頃を迎えいています。
真言宗のお寺で平安時代に弘法大師の実弟「真雅僧正」が創建したと伝えられている歴史あるお寺です。
静寂に包まれた森の中の色彩豊かな紅葉が眺められ、智頭町の紅葉スポットとして知られています。
豊乗寺の場所
場所はここ↓
鳥取県八頭郡智頭町惣地73
智頭町の中心街から県道6号線を走り、新見地区方面に向かいます。
Googleマップで進むと、途中右折し、山道へ案内されます。
緩やかな坂を登っていくと、「豊乗寺入口」という看板がみえてくるので、こちらをグルっと周り道なりに進みます。
中心街から車で10分ほどで到着。
建造物と紅葉とのコントラストが素敵です。
豊乗寺について
宇谷山豊乗寺は弘法大師(空海)ゆかりの高野山真言宗の密教寺院で本尊は阿弥陀如来。
平安時代の嘉祥年間(845~851年)に空海の法弟である真雅による開基と伝えられています。
境内には、高野槙(こうやまき)の巨木が、周辺には杉の巨木が茂ってあり、国宝の「絹本著色普賢菩薩像」は、現在東京国立博物館に寄託されています。
他にも龍の注ぎ口がおしゃれな手水舎もあり、参拝などで利用できます。
紅葉に癒されながら心が清められますよ。
門を額縁に見立てて眺める紅葉
境内・お寺周辺には、見事に咲き乱れた紅葉が満喫できます。
まるでフカフカの赤い絨毯!
今しか見られない鳥取の秋の風景です。
中でも人気なのは境内の門をくぐったところの階段の紅葉。
赤色のアーチが美しすぎる!!
地元の方がおっしゃるには、おすすめは門を額縁に見立てて撮ったり眺めたりするのがおすすめだそうです。
確かに絵になる風景ですよね!
門の下から見た紅葉はこんな感じ。
しっかりと枝を長く広げ、貫禄ある佇まいが良いですね!
蛇の輪伝説
豊乗寺には、蛇にまつわる伝説があるそうです。
2025年は巳年なので、初詣などにもおすすめ。
ご利益があるかもしれませんね!
空海の弟弟子にあたる真雅によって嘉祥年間(848~851年)に建立された古刹である。かつては大伽藍があったが戦火で焼失、それでも現在ある本堂などは江戸時代中期に再建されたものである。また当時の繁栄を物語るかのように、国宝や重要文化財を複数所有する。
この寺院の門前から少し離れた場所に“蛇の池”と呼ばれる小さな池がある。
戦国時代のことと言われる。豊乗寺の北に惣地という村があり、そこの富農に清美という名の18の娘がいた。美しい娘であったが、当時新見を治めていた河村安芸守の息子である若侍と密かに恋仲となり、豊乗寺を越えた安芸守の屋敷の近くで逢瀬を重ねていた。
ある月の美しい夜、清美はいつものように安芸守の屋敷へ行き、若侍に会おうとした。しかしその日は屋敷が騒々しい。多くの人が出入りし、何か祝い事が行われているようであった。清美は人に紛れて屋敷に入ると、今まさに祝言が執りおこなわれようとしていた。しかもその席で花嫁の横にいるのは、恋仲の若侍ではないか。清美は、今自分がここにいてはならないとその場を離れたが、何が起こっているのか理解できなかった。
夜道を家に向かって歩きながら、清美はようやく裏切られたと悟った。身分が違いすぎるから恋が成就するとは思っていなかったが、その仕打ちに怒り、悲しみ、落胆した。激しい気持ちに、清美の歩みは徐々に乱れ始めた。いつしかうまく歩けないようになり、途中、豊乗寺の前の池のほとりにまでようやく辿り着いた。一休みと思い、池に顔を映した清美は、そこで初めて自分の姿が蛇体に変化しかかっていることに気付いた。美しかった容貌は鱗に覆われ、口が裂けて、目が爛々と月に反射していた。何もかも観念した清美は、その足で父母に別れの言葉を告げると、再び門前に戻りそのまま池の中へと消えていったのである。
その後、池のほとりには清美の霊を慰めるための祠が建てられた。そして一方の安芸守の屋敷では、新妻が失踪し、息子は出家したというが、清美の呪いであったかは定かではない。ただ村の言い伝えでは、清美の亡魂である大蛇は、惣地の北に位置する籠山に登って“蛇の輪”になったと言われる。山の中腹に、茅の木が輪のように自生した場所があり、晴れた日には、それがあたかも大蛇がとぐろを巻いているように見えるという。人々はその場所だけは手を付けることなく守ってきたが、今は“蛇の輪”を見ることはほとんどないとされる。
周辺にはこちらのような開けたエリアもあり、遠くの山々の緑や黄色の葉っぱも加わって鮮やか。
自由に参拝・散策でき、美味しい空気を吸いながらのウォーキングやカメラ撮影が楽しめます!
この機会にぜひおでかけください!
豊乗寺の詳細
住所 | 鳥取県八頭郡智頭町惣地73 |
TEL | 0858-75-0194 |
駐車場 | あり |
※本記事は取材当時の情報です。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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この記事を書いている人
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鳥取県出身。
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